ほんとは
いつかの夢の国で
迎えに来たあなたに連れられて
誘われた恋の城に
そっと身にまとったマントが揺れる
思っていたよりも遠く
思っていたよりも短い
恋の話はどこまでも
果てしないから
あなただけに
届けたい
言葉がほしい
あなたの言葉で彩られているわたし
言葉がほしい
あなたからの言葉が
ほんの少しつめたくて
ほろ苦くて
あまくて
手が届かないほどの思いを込めた
あなたの言葉で
うもれたい
そうすれば
もう一度
生きられる気がするから
あなたの言葉がほしい
小鳥は鳴く
もう会えなくていいんだ
会えなくていいんだけれど
思い出すよ
思い出すのはいいんだ
だってそこにいた景色
空飛ぶ心まで
隅々まで色鮮やかに触れ合えたから
それでいて
あなたのままで
わたしもこのままでいるから
そばにいたときのあなたの
笑顔が溢れるから
そのままでいいんだって
言い聞かせていますと
小鳥は鳴くのよ
この世界で
この世界にいることで
自分を羽ばたかせられると
彩られゆく日々を
自分の色に染めた
朝を見つめる
雫が溢れおちる
頬にあたる
陽がやさしいから
まだ歩いていける
君の足跡を辿らなくても
歩いていける
たったひとつの時間
限りある部屋の中で
あなたと出会えた
ここにしかない花を摘み
今しか見れない星を眺めた
空を見渡すとちいさな光が
こちらに手を振る
光を掴んだ君の手
その手を握り返すと
僕の心は熱くなった
空を自由に飛ぶ
ふわりと浮かんでまた沈む
あの日のことを覚えているかい
君と手を繋いだ空を
空気に触れただけで
ほどけそうだった手と手を
ぎゅっと握りしめて
空を駆け巡った
あの日に戻って
雲を眺めていたい
いや
もう一度、この空を
君と自由に飛びたい
微笑み
細く細く
遠く遠く
青い空は君を待つ
どこへ行くのか
足元が昨日を変えていく
手を振った先に
見えるのは
ぶつかり合った夜の星空
甘い香りに誘われた
笑顔に触れて
また会いたくなる