あの風を憶えているか
懐かしくも
恋しくも
もうあの風は吹かないと
あの春を迎えた朝に
背伸びをした小鳥がそう嘆いて
冬の足跡が寒々しかったと
夏の葉は歌う
水面を泳ぐ羽はもう飛び上がることを知らず
ただ空を見上げているばかり
花が上へ上へと歩く時
風がそよいで
ふわりと夜の蝶が月へ目指して駆け巡る
あの夕方の空の下で
見た景色が誰のものでもないと
僕が知ったときのこと
あの風は憶えているか
僕を憶えているか
懐かしくも
恋しくも
もうあの風は吹かないと
あの春を迎えた朝に
背伸びをした小鳥がそう嘆いて
冬の足跡が寒々しかったと
夏の葉は歌う
水面を泳ぐ羽はもう飛び上がることを知らず
ただ空を見上げているばかり
花が上へ上へと歩く時
風がそよいで
ふわりと夜の蝶が月へ目指して駆け巡る
あの夕方の空の下で
見た景色が誰のものでもないと
僕が知ったときのこと
あの風は憶えているか
僕を憶えているか