POEM 〜優しい時間〜

ひょんなことから始めちゃいました。詩や文を書くのが好き。気まぐれで書いています。気分は晴れ時々雨、そしてくもり。

2021-10-01から1ヶ月間の記事一覧

それでもぼくらは愛し合う

声を上げて 口を真っ赤に染めても まだ足りない あなたに出会えるこの街で 夜を探している どんなに 朝の光に照らされても 不思議な夢に包まれても 今もずっと ここで あなたを一人で探している どこまでも続く坂を 追いかけた日のことを 思い出して、ほら …

空中ダンス

もう嫌だと言ったあなたを 追いかけて 夕焼けの空の下で飛び回る小鳥に そっと涙を渡す 渡鳥にもなれやしないと 言ったあなたを やさしく包むのは風 大地の歌を聞くのは森 ここで一つ あなたに歌えたら 与えられたこの思いを 歌に乗せられたら

生きる音

生きる音がこだまして 誰かを追いかけた足音で 目が覚めて 夢をさまよう 手のひらに乗せた炎を見つめて 遠くで声がしたから 思いっきり叫んだ昼下がり 昨夜の夜に似た月の微笑みの下で 今日も君と歌う あの雲を追いかけて

どこまでわかるか

誰かになりたかった 誰かになりたい 今の仮面を剥がして 飛びたいと叫ぶ声 青く光る星は泣く 時も忘れ ただ一人残った部屋で 涙の川へ向かう 飲み干した水が 少しあたたかい

そうではなかったこと

飴玉を飲み込んだ日 喉の奥で 溶けるまで じっと待っていた夜 あなたは隣で言う やさしいと思っていた人が やさしくなかったこと 伝えたいときに 伝えられなかったこと 甘えたいと思ったのに 甘えなかったこと いつもは許してくれる人が 許してくれなかった…

子うさぎ

なんだか違う 似てるのに 違うもの同士 あの場所で会った時と、 この前触れた温度はどこにいくのと 尋ねる子うさぎ 甘えていた時間を舐めるように 宥めるように そっと布団をかけてわたしは眠る あの子うさぎの背中を追いかけても どこに向かうのか分からな…

小舟

大きくなったときに 見たいものは何? 古い思い出 ちいさな夢 それとも昨日の出来事 遠い記憶からずっと繋がっていく 微かな手の温もり あなたにしか分からないもの 誰かに譲れないでそばにある 見せることなく そっと、ただそっとあるだけで 煌めくのだから…