POEM 〜優しい時間〜

ひょんなことから始めちゃいました。詩や文を書くのが好き。気まぐれで書いています。気分は晴れ時々雨、そしてくもり。

2019-01-01から1年間の記事一覧

走るから走れる

走るから走れる 先に君が走っているから 走るから走れる 歩き慣れた道ではないけど 走るから走れる 遠回りだけど 走れるから走れる 暗いトンネル通り抜けてるから 走れるから走れる 君もいるだろうから 走れるから走れる 見たことのない春を 迎えにいきたい…

途端に消えて

古い話を聞いた 空に羽ばたく鳥を見た 誰もいない部屋を開けた 枯れた花の下で手を振った 恋の歌を歌った 君と歌った そしたら君が 途端に消えて 深い眠りに誘われた

民の音

どこかで今日も足音が 出ていく 追いかける 走り出す 騒音の中にかき消されて 与えられた音を 今日も奏でる 早く走りたいと思う日も 今日はあなたに会ってから 走っていきたいと願う日も 音はあなたを通り越して 先を行く

ラブソングを

音楽が流れると 君に歌を送りたくなって しまった、 また君に送ってしまったよ そんな毎日が繰り返されるんだ 君はそんなことしらないからさ だから こうやってここに 話すことしか 出来ないんだ 本当は流したいのさ ラブソング

いつか出会うあなたへ

いつか出会うあなたへ 私はあなたに出会えたのは きっとどこかで あなたに会えると思っていたからです 泣いているあなたを 後ろから温めにいきたいと 思っていたからです いつか出会うあなたは 真っ暗な深い谷を 一人で眺めて そこで胸の高鳴りを抑えて 静か…

らららの音

誰も知らないんだ らららの音 僕は知っているさ らららの音 昨日の夜も聞いたのさ らららの音 二人でお迎えにいくのさ らららの音

君の庭、ぼくの庭

君の庭に遊びに行った そしたら 君は 体育座りをしていて 眠そうにしていた 僕は声をかけて 背中をさすった 凍えているはずの 手でそっとさすった そしたら 君は ぼくの庭に遊びに行きたいと言った 喜んでぼくは走って 君をぼくの庭に呼び寄せた 君はぼくの…

たとえばあなたが海でキスをするとき

たとえば あなたが海でキスをするとき 雲はあなたのそばで 風よ、風よと 夜に吠える たとえば あなたが海でキスをしたとき 雨の香りがする あなたの首に 今夜は 何度も長い温もりを たとえば あなたが海でキスをするとき 狭い静寂の中で 止まない雨が 1日降…

眠くなっていくあなた

横顔がいいかと聞かれば 前を向いてと言う私 隣にいたいと言われれば 隣にいさせてと言う私 眠いかもと言われれば 眠りなよと言う私

とおくのよる

遠くで君は吠えている 震えながら吠えている 暑いのか 寒いのか 見知らぬ土地で吠えている 歩き慣れたその道を いくつ辿ればいいのかと 旅の途中で嘆いてる

だんだんドーナッツが美味しくなって

だんだんドーナッツが美味しくなっていく あの子にもあげようかなと タンスの中から 紙袋を一つ だんだんドーナッツが美味しくなっていく まあるいおめめの あの子にあげたら 喜ぶかなと お祈りしながら 届けに行く だんだんドーナッツが美味しくなっていく …

気づく

畑の中を 駆け抜ける夢を見た 暗い道で 一人で夕焼けを残して 駆け抜ける夢を見た 息をするのが 恐くなって 気付いたら 一つの月が 背中を照らして 僕を海へと 連れてった 君が見たいのは ここじゃないかもしれない だけど 君は今 ここにいるべきなんじゃな…

6月のキス

それなりに ふたりきりで きめたはずなのに それがどうして それとも どうして つめたいあなたの ほほに よりそう あたしの ぬくもりを はれた日も わすれないで もうちょっとで いいから あと 6秒 5秒 そのはなしをしましょう ふたりが キスをおもうくらいに

コーヒーがお好き

どうぞお好きにしてください コーヒー 一杯ご自由に どうぞお好きにしてください 甘いミルクもございます どうぞお好きにしてください 眠くなってもいいのです どうぞお好きにしてください あなたの熟れた言葉さえ 隣で混ぜてあげられる どうぞお好きにして…

ダンス

どちらが遠くまで行けるのか 追いかけてみれば分かるはず どちらが走るのが早いのか 歩いてみれば分かるはず 君の嘘は僕の嘘 話してみれば 分かるはず 君と僕と それから 今日も ふたり ダンス 踊るのだ

あまいよろこび

心の底にある 線をなめらかに 辿って 柔らかな 足音を ゆるやかに 導く ほっと、 一息つく その瞬間に あなたの 膨らんだ袖口が ほのかに 微笑んで 次第に明日の夜が こっそり あなたに 問いかける もう一眠り してみないかと

色がほしい

ピンクがほしい 溶けそうで溶けない色の 緑がほしい 小鳥が羨むくらいの 青がほしい 水に薄めたくなるくらいの 黄色がほしい あの人の部屋に飾れるくらいの 茶色がほしい 哀しさでやりきれなくなるくらいの 紫がほしい ほてった夏が戻るくらいの 黒と白がほ…

夜にあいさつ

夜にあいさつを このちっぽけな窓辺から 君の暗い隙間に 送り届けようか 眠い眠いと 嘆く君に 朝が来たら 目を擦りながら この夜のあいさつを 君は知るのだろう 朝焼けに包まれた 君が 今日も 凛とした目と唇で 飛んでいった二人の 夜に 甘い香りと共に溶け…

忘れたい日に

忘れたい日に ふぅっと 息を吹き込めば 目の前が 蒼くて 白い 冬の夜のように 寂しがり屋のあなたが 忘れたい 1日を 涙を流さずに 忘れることができる

あなたを好きな人

あなたのことを好きな人は ぼんやりと あなたの髪や 唇の形を それから手を ひとつずつ 思い浮かべて 走ったあとに 鼓動が早くなるくらいに あなたのことを 思い返している いつか振り返ったときに あなたがいて 隣の道で走るあなたを 迎えにいくのが あなた…

あたたかいケーキ

冷たかったケーキを あたためた 震える指先で あたためた じわじわと あたたかいものが 飲みたくなって 乾いた窓辺に 座って コーヒーを飲んだ 外は凍える冷たさで 秋は寒いと雨は嘆く 誰にこの気持ちを 歌おうかと 雨は嘆く あたたかいケーキが ほろっと ソ…

だれかの音

隣で聞こえる音 後ろで聞こえる音 指先でつねる音 蒼い音 黒い音 白い音 これらは 耳に届かない音 濁ったように 混じり合い 聞こえる音は やがて聞こえなくなる

みまもりたい

守りたいときに あなたはそばで 微笑んで見ていて 見たいときに あなたは守ってくれる 時計の針が少し 遅く動いてるときに あなたの頬に 触れる鼓動が 時々 早くなっていく もう少しで 甘さの温もりが あなたへと じわじわと とけていきそう そしたら このま…

都会のマンション

一人で帰る道を 歩道橋の上から 独り 静寂を 探している いつの間にか 夢の騒音に かき消されていく 私の願い あなたの名前は なんだったかしら あなたの瞳は 青かったかしら 触れた指は 涙の川へと 流れたかしら 別に 寂しくはないけれど 思い出してしまう …

甘いスープ

降りかかってくる 雨を飛び越えて 跳ね返る 雨の粒を 手に持って 一つの果実を取りにいく 顔にかかった 水の泡が 空気になって 消えていく 明日のこの時間は きっと甘いスープを 作れるだろう きっと 甘い雨が 降り注ぐから

カフェラテ

好きな匂いが 好きな人と 一緒で その香りは カフェラテに 似ているんだって ふわりと 香って いなくなっちゃうから 温めてほしいんだって そうやって ずっと君は言ってるけど 僕はどうかな そんなこと言われたら どうやって 会いに行く約束を 作ればいいかな

言葉の伝言板

見えない今日を 繋いでいた 遠い過去からの 伝言板 今、あなたに渡しますよと その一言を付け加えて 時間を忘れた 小鳥が 届けに来た それは 見たこともない きらきらした 秘密の一ページ 淡い色した 優しい表紙に 包まれて 私の元に 遊びにきた でもね 前の…

好き、だから愛して

あなたの身勝手な言い訳に 付き合わされて 振り回されて 転がされて 踊らされて 一息ついて また元通り 遠くで 振り向くと あなたがいて 近くに現れると 見えなくなって それでもあなたがいいと そんなあなたがいいとさえ 思ってしまうの あなたの散りばめら…

じぶん

あの人と考えが似ている どう考えても 何回考えても あの日と 同じようなことを言っている 同じ時間に生きていないのに 同じ時間を過ごしていないのに ただ会って、話した、あの時間だけが 横に広がって、縦に流れていく あの人には ならないけれど あの人の…

そんなに恐いか

そんなに恐いか 前に進むのが そんなに恐いか 後ろを見るのが あなたの横とあなたの斜め右は 広い花畑のようになる だれも見たことのない ラベンダー色の空に 緑の雲がかかって 青い太陽が 昇る前に進むのが そんなに恐いのか