だんだんドーナッツが美味しくなって
だんだんドーナッツが美味しくなっていく
あの子にもあげようかなと
タンスの中から
紙袋を一つ
だんだんドーナッツが美味しくなっていく
まあるいおめめの
あの子にあげたら
喜ぶかなと
お祈りしながら
届けに行く
だんだんドーナッツが美味しくなっていく
冷めきった手のひらが
あったかくなるくらいに
微笑むあの子の顔が見れたから
だんだんドーナッツが美味しくなっていく
分けてもいいさ
分けなくてもいいのさ
でも
君の中のまあるい部分にある
美味しくなっていく時間は
わずかしか残っていないんだ
ドーナッツが美味しくなっていく君に
僕からのエールを