POEM 〜優しい時間〜

ひょんなことから始めちゃいました。詩や文を書くのが好き。気まぐれで書いています。気分は晴れ時々雨、そしてくもり。

ほんとは

いつかの夢の国で 迎えに来たあなたに連れられて 誘われた恋の城に そっと身にまとったマントが揺れる 思っていたよりも遠く 思っていたよりも短い 恋の話はどこまでも 果てしないから あなただけに 届けたい

言葉がほしい

あなたの言葉で彩られているわたし 言葉がほしい あなたからの言葉が ほんの少しつめたくて ほろ苦くて あまくて 手が届かないほどの思いを込めた あなたの言葉で うもれたい そうすれば もう一度 生きられる気がするから あなたの言葉がほしい

小鳥は鳴く

もう会えなくていいんだ 会えなくていいんだけれど 思い出すよ 思い出すのはいいんだ だってそこにいた景色 空飛ぶ心まで 隅々まで色鮮やかに触れ合えたから それでいて あなたのままで わたしもこのままでいるから そばにいたときのあなたの 笑顔が溢れるか…

この世界で

この世界にいることで 自分を羽ばたかせられると 彩られゆく日々を 自分の色に染めた 朝を見つめる 雫が溢れおちる 頬にあたる 陽がやさしいから まだ歩いていける 君の足跡を辿らなくても 歩いていける

たったひとつの時間

限りある部屋の中で あなたと出会えた ここにしかない花を摘み 今しか見れない星を眺めた 空を見渡すとちいさな光が こちらに手を振る 光を掴んだ君の手 その手を握り返すと 僕の心は熱くなった

空を自由に飛ぶ

ふわりと浮かんでまた沈む あの日のことを覚えているかい 君と手を繋いだ空を 空気に触れただけで ほどけそうだった手と手を ぎゅっと握りしめて 空を駆け巡った あの日に戻って 雲を眺めていたい いや もう一度、この空を 君と自由に飛びたい

微笑み

細く細く 遠く遠く 青い空は君を待つ どこへ行くのか 足元が昨日を変えていく 手を振った先に 見えるのは ぶつかり合った夜の星空 甘い香りに誘われた 笑顔に触れて また会いたくなる

忘れていた午後3時

甘くて苦いもの それは自由 届きそうで届かないもの それは朝に恋したつばめ ほんの少しだけ 寝ていたい朝の香りに 身を委ねて あの日、忘れかけていた 歌を歌おう どんなに遠くにいても 涙が止まらなくても 覚えていた あの歌を歌おう 君と

かさぶた

触れると 離れる 離れると 触れていく ああ、 いまはがれ落ちた かさぶたがほんの少し 痛くて でもくっついていたいと 心が叫ぶ あなたには 届かないかもしれない 恋の歌を 口ずさむ あなた 夜明け前の静寂をのせて 私は隣で眠る 今日は ここにいようかな か…

おめでとう

もうそんなに遠くにいないあなたは 空に繋がった手を握り締め 肩を触れるとにこりと微笑む その時間がじわっと揺れて 夢をそこで願う いつかの日に みんなに 「おめでとう」 と言われることを

ちょっとずつ違う

見える景色が 数十度変わっただけの世界に いただけなのに あなたの人生がちょっと違う そばにいたいだけなのに 甘くやわらかい音は 日差しの向こう 昔の人はどう見えていたのか 分からない道 明日の朝に また 振り返ってみたい

駆け抜けて

あの日に戻ったら 戻れたらと願っている君のそばで 私は何と声をかけたら 今の君がはしゃぐだろう 笑うだろう 君のその目元に似た人を 見つけた日から離れたない気持ちを どう噛み砕いたら 明日を迎えられるのだろう

君と同じ色になりたい

誰にも言わなくていいから 君と同じ色になりたい その儚いドレスが似合う君と 踊って 明日の夜にまた会えたら このバラバラになった夢も 元の大きさに戻って 遠くへ羽ばたいていける 何の意味があるのかと 君は言うけれど 僕は君の色に 恋をしたい

一輪の花がそっと風に揺れる ふと目を離すと 飛んでいきそうな 儚さかだ 少し君を見ていたい でも 僕は旅に出るんだ 荷物は持ったかい 春の日を覚えているかい 君と会える日を僕は待っている

どんなに

どんなに 遠くても 走り続けたあなたを 私は知っているから

はる

戻れそうで戻れない日 その日を胸に抱いて 歩き続ける 緑が追い越すその日まで ピンクの花が舞うその日まで ぼくらは 顔を上げて 息を吸う 今、空に

風の君

僕は走っていた 丘の向こうで 陽の当たる方で 風がよく吹く日だった 前は向けず 後ろは振り向かず 走り続けることをやめなかった 嵐の中を走る僕を 君はみていた 君がみていたから 僕は走っていた

つなぐ

つなぐために続ける いつかの音になる あなたの声になる 誰かの愛になる 細くても かよわくても そのちいさな手をつないでいたい あなたと未来の夢を つなぐために

好きだったね

今さら言うのはおかしいかな 急に言われてもね 触れると壊れてしまいそうだから 終わらせないように 全部 そのままにしておいたから あの日のこと 時間も空気も閉じ込めて 胸の奥に隠れてしまったよ 言葉にしたら困るかな 笑うあなたの目が やさしくて 今日…

いつでもここに

いつでもここにいて どこでも会えるなんて 誰も言ってくれないけれど ただほんの ぽつりと涙が溢れるくらいの 気持ちだけは 奥にしまっておいた方がいい また会いたくなったときに あたためるから その温度があなたとその夢を 包むから

あのさ、

あのさ、 全て分かり合えなくていい あのさ、 早くカバンに荷物を詰め込んでしまう前に 君とゆっくり歩きたい あのさ、 昨日見た夢を教えて あのさ、 君と手を繋いだ日のことを忘れない あのさ、 もう戻れない夜についてもう一度話そう その日がさ、 僕らの…

誰もいない森で

誰もいない森で あなたは歌う 小鳥に届く 明日のメッセージ 誰もいない森で あなたは踊る 煌めく星の下で 誰もいない森で あなたは眠る 白いマントを身にまとって 遠くの場所へ行きたい あの丘を目指しても 辿り着けないと言うあなたは 誰もいないその森の扉…

夢の旅

どこへ行っても行き止まりで 誰と話しても心は晴れないと 空は歌う 僕を遠くに連れて行ってくれるのは 君だけだと ささやくそばで 何者にもなれやしないのさと 嘆く そんなことを言っても 何も始まらないから 目玉焼き そしてコーヒー パンを一口かじって 僕…

もどかしいから

思い出すことで あなたに会えるなら それでも良いと 口ずさむあなたのそばで 私は歌う どんな歌を歌えば 上手く届けられるのだろうと 昨夜から一人考えています きっと あなたの横顔を見ていたら 胸の奥の湖に光が降り注いで 晴れ渡る空の下で 一人 舞い上が…

それでもぼくらは愛し合う

声を上げて 口を真っ赤に染めても まだ足りない あなたに出会えるこの街で 夜を探している どんなに 朝の光に照らされても 不思議な夢に包まれても 今もずっと ここで あなたを一人で探している どこまでも続く坂を 追いかけた日のことを 思い出して、ほら …

空中ダンス

もう嫌だと言ったあなたを 追いかけて 夕焼けの空の下で飛び回る小鳥に そっと涙を渡す 渡鳥にもなれやしないと 言ったあなたを やさしく包むのは風 大地の歌を聞くのは森 ここで一つ あなたに歌えたら 与えられたこの思いを 歌に乗せられたら

生きる音

生きる音がこだまして 誰かを追いかけた足音で 目が覚めて 夢をさまよう 手のひらに乗せた炎を見つめて 遠くで声がしたから 思いっきり叫んだ昼下がり 昨夜の夜に似た月の微笑みの下で 今日も君と歌う あの雲を追いかけて

どこまでわかるか

誰かになりたかった 誰かになりたい 今の仮面を剥がして 飛びたいと叫ぶ声 青く光る星は泣く 時も忘れ ただ一人残った部屋で 涙の川へ向かう 飲み干した水が 少しあたたかい

そうではなかったこと

飴玉を飲み込んだ日 喉の奥で 溶けるまで じっと待っていた夜 あなたは隣で言う やさしいと思っていた人が やさしくなかったこと 伝えたいときに 伝えられなかったこと 甘えたいと思ったのに 甘えなかったこと いつもは許してくれる人が 許してくれなかった…

子うさぎ

なんだか違う 似てるのに 違うもの同士 あの場所で会った時と、 この前触れた温度はどこにいくのと 尋ねる子うさぎ 甘えていた時間を舐めるように 宥めるように そっと布団をかけてわたしは眠る あの子うさぎの背中を追いかけても どこに向かうのか分からな…