POEM 〜優しい時間〜

ひょんなことから始めちゃいました。詩や文を書くのが好き。気まぐれで書いています。気分は晴れ時々雨、そしてくもり。

2021-04-01から1ヶ月間の記事一覧

誰のものでもない

誰のものでもない道を 霞んで見えないこの道を ただひたすらに もがいてる 見えない星に包まれて ふっと息をかけたみた 悲しいほどの きらめきが 後から にじんで見えました 揺れる夜にまた一人 今夜もここで 星に会う

みんな忘れたころ

誰が決めるものでもなく ただそういうものだと そっと息を吸う いいんだよ ここで ここで 息を吸って 見上げるものに たどっていく 今日は どこまでも 鮮やかになれそうな朝 すっと背を伸ばしたら 飛んでいきそうな春に 手をかざして ふくらんだ服 みんなは…

猫になっていく

奥にある剥がれそうで剥がれない傷を 擦るほどに 涙が遠ざかっていく 晴れる空に変わるまで 光の色を追いかけていく ゆらゆらと揺れる花を見た日に似ている 午後の隙間で 夢をもう一度見ようと 窓辺で猫になっていく

花を手に取った今

月に願うあなたの姿を見て あなたとの朝を迎えることを願うわたし その横で どんな歌を歌っても どんな風が吹いても 時は誰にも知らせてくれないけれど いつか そのまたいつか 夢の奥で あなたとわたしが風がそよぐ丘で踊れること 願っています 花を手に取っ…

ひみつ

胸から込み上げた痛みを そっとなぞって また眠る ここで寝息を立てたこと 誰も知らない街を一人で歩いたこと 秘密の上に秘密を重ねる ふっと息を吹きかけたら 壊れそうな儚さを 抱きながら ここで眠る どこまでも眠る 夢を見ないうちに あなたと眠る

どこまでも行ける雲の上に乗って今日も行く 遠く遠く 近くには何もない ふわりと浮かぶその背中を 誰かが支える 遠く遠く 近くには誰もいない 細目で見ると 微かな光 遠くに見える 無数の光 人差し指ですくったら 誰かに怒られそうで それでもひとり、触れた…

泳ぐ歌

ほんの少しの声と ほんの少しのざわめきの中で あなたは泳ぎ 気がつけば上を向いて息を吸っている 歩く音が怖くて二、三歩立ち止まる夜に 光の粒が溢れて 拾う頃には明日の夢を見ている もう晴れたら もうこの手を離したら 向こうの丘であなたと会える 震え…