POEM 〜優しい時間〜

ひょんなことから始めちゃいました。詩や文を書くのが好き。気まぐれで書いています。気分は晴れ時々雨、そしてくもり。

2020-01-01から1年間の記事一覧

戻らない日々のこと

戻らない日々のカレンダーを めくって閉じて振り返って あなたは何を思い描いているの 不思議な日 甘い涙を手で染めた日 振り返った君へ そっと送ったプレゼントを 握りしめた日 あの日を あなたの夢を 届けた時に また戻れるなら 遠くの景色が 蘇る いつし…

どこかのあなたへ

どこにいて どこを向いて どこで走っているのか 君へ 歌を聞いたあなたへ 空を見上げて涙を手で染めた 隣のあなたへ どこかで 小さな角で 誰も見えない 細い道で 雨に濡れた 君へ 溢れた星の光で 進む日を 遠くの私が 見ている

足音を聞きながら

そうすればいいんだ 言わなければわからないから ここで黙って いつか会ったときに 言えばいい そうする方がいいんだ 明かりのない部屋で 一人でうずくまれば きっと誰にも言わずに日は変わる でも そうすると明日は来ないって 君はいうんだ しがみついた今…

見守る手で

柔らかそうな手のひらに滑り込んで転がって そこからあなたと一眠り そんな日々が恋しくて 触れたくなる涙 もう会えないと思うと寂しくて 伝えられたらと 音にのせた これで届くかな これが届くかな この手で この手が あなたになって あなたにとって 愛しい…

見送る横で

手を振ってね 手紙を書くね もう会えないと 言葉にすると 悲しい汽車の音が聞こえる 私、あなたのそばで 見つめていた夏のこと 思い出すから もう一度、背に焼けた あの白く、青い 深くて冷たい あの日のこと 抱きしめたい 狭い間をくぐって あとほんの少し…

雲の中で

やわらかくていいよ ありえないほどのため息をついていいよ 手を空にかざしたらいいよ 遠くで待ってていいよ 先に見てていいよ 降りそうな雨に濡れて そのまた夢の奥で花を摘んで 振り返ったときに 華やかな朝が迎えにくるから あの人のもとで 待ってていいよ

月がこぼれ落ちそうな夜に

朝になるとあなたのことを思い出すの におい 手のおもさ ほほがピンク色なところ 私はとなり町に住んでいて なかなか会えないから 思い出すことで あなたに会える気がしている コートに身を包み いつしか窓辺で語り合える日のこと 夢に見て 私ここで寝てもい…

かぜ

遠くの丘に吹く風を追い越して 眠りつく魚を追いかけて 吹き抜ける風に微笑み どこかへ進む足音 地からは花 小さな音が聞こえて また踏み出せる

明日のあなた

それは柔らかいよ それは見えないよ それは届かないよ だからこそ 触れるたびに 不思議と 涙が出てくる あなたの手を あなたの目を 見ている間は 明日あなたを探して そのまた明日 あなたを見つけて 一緒に踊りたい

記憶にない日

どこかへ飛んでいってしまった 白い風船 青い夢を見ていた きっといつか戻るだろうと 誰もが思っていても 雨が降れば また忘れてしまう 優しいあの人に会えるといいな そう願っていた昨日 どこかに消えて ふわふわり 今もどこかで 会える日を待っている

欲しかったものたち

いつのことやら 遠くへ消えて 帰ってこなかった 明日のこと なんのこと 忘れてしまったよ 誰かの声が 聞こえてきた ああ 私もここで一眠りしていたんだな いなくなって さよならしなくても また会える気がしていたから その声をあなたの心でいちど聞いたから

飛ぶ前に

果たしない遠い道が あなたには近く感じられて 不思議と 背中の羽に空気を乗せて ふわっとひらり 転げ落ちるそのしずくが 冷たくて 涙の風にそっと飛ばせば あなたに会いに行ける気がして 祈る今日も ここで祈る あなたを また飛ぶ前に 羽を広げる日に

蒼い

あなたといる時間がうつくしい 心の片隅の溝を埋めるように 星空の隙間をあなたと歩く ふたりで泣いている時間さえもうつくしい ひらりところがって そこからごろん まるまって離れないあなた 眠れない夜のひとときを 長い息を吸って ふっと消えそうな泡にな…

歌えるなら

明日歌えるなら あなたと手を繋いで 不思議な丘へ散歩する 歌うと風が背中を押して 手にはブーケ 足には柔らかな地を踏ませ 二人の指にはささやかな水がぽつり 不思議だねと声に出したら 明日に戻ってしまいそう そんな丘であなたは歌う 虹の奥で夢と踊ろう …

片手に風

誰かの声に手を伸ばすと 返ってくるような光の音 その音がさみしくて 胸に染み渡る風が ほんのりと ぼんやりと色を塗る 明日が一番濃い色よと 伝えてくれたあなた そんなにあなたに 返事を書きます 少し白を、 淡いオレンジを 深く眠りにつく1時の鐘が 響く…

遠くの夢で

あの夢の先で待つ人の姿が 遠くで見える かすかに背伸びしたあの影が ほんのりとゆらりと揺れる そこにあるたった一つの言葉で 夢の続きを話そうか 理由もなく 波の中に入って 潮風が頬に当たる瞬間まで 君と手を繋いでいようか

眠りの木

薄紅色した頬を寄せ合って 眺めた日に 緑の葉が揺れて 蜜柑色のあなたの袖がゆらり ふらりと降った雨がさみしくて 私、ここで泣いてしまいそう 眠りにつく3秒前に あなたにふらり 舞い戻っていっていきたい あなたはどこで眠るの 森の奥から舞い上がる炎に包…

夜の深い底で

深くなった 夢の奥で あなたと踊った 時々はしゃぐあなたが 恋しくなって 愛おしくなって 少し隣で泣いた あなたは涙をぬぐった 触れた手のひらの温度が 柔らかくしなやかで 寂しがりやのあの人との夏を 思い出させた あれはいつの日のこと 遠い日のこと 近…

珊瑚色のドレス

下の水に浸かったら 足まで伸ばして 透き通る空に声を伸ばす 群青色のあなたのドレス 月日が経てば 珊瑚色になると 教えてくれた人 覚えているかしら 金色の月が紫に見えた夜、 あなたの元へ飛び立つ花が 長い春の日のことを 思い出させてくれる 若い緑が萌…

果実は跳ねる

時々毛布に包まり そこであなたと眠たくなる もう一度、もう一度 と声を心の中で流して 眠くなる時間に触れ合う背中 水に足を運んでみるように 知らないところまでこのまま あなたと行ってみたい 拒むあなたの背を押して 私とあなた せいのでジャンプ そこへ…

夜を越えて

見知らぬ土地で 誰かと景色を眺め 意識を遠くに感じ 今夜もここで一眠り 震えた手に 鮮やかな花を持って あなたに捧げたい 渡せなかった花束を 胸にいっぱい詰め込んで 渡したい 今夜も本の栞、開きました あなたの影を追っていくうちに 胸の中にいるようで…

細道

誰もいなかった 振り向けば誰もいなかった 暗い夜道を駆け抜ける瞬間だけ 息を吸って 胸が熱くなった 震えた足元が 明日の夜明けを待っているようだった 夏の日差しを浴びた野良猫の泣き声で 目が覚めた朝 その日が来るまで僕は眠る この川を渡って今、眠る

あのとき

これがいいかな あの日がいいかな 選べないから 戻れないから 二つがいいかな でもそれでもやっぱり 一つがいいかな 街角で二人は お迎えを待っているかな それでもいいかな

長い雨が降った後に

傘を忘れました あの夜に君と渡った橋の下で買った傘を 長くなった夜に 手を差し伸べた傘に 精一杯の涙を浮かべ その重さや匂いに 身を委ね あなたは地球の夢を見るのです 傘に乗ってぐるりと一回転、2回転 そして二人の長い夜が訪れて 風が吹いて来たときに…

さよならノート

一冊買ってきました さよならノート あなたの胸の中へ 飛び込むためのさよならノート 握り締めた手のひらを開いて閉じる さよならノート 今夜もどうぞごゆっくり ペンを取って 迎えにきた日のこと 綴ろうか 追いかけた日のこと 話そうか 闇に落ちた鳥の鳴き…

手と手を

いなくなったあなたを 思い出して恋焦がれた午後8時 何度も舐めた飴玉の味が薄れてく 見つめていた日陰の色が無くなって さらさらと時間が隣を通る 今もいるのかなと あなたに聞けば いるよと一声 さよならなんてしなくても そばにいるのにね そんな声を聞き…

7の音

この毛布にくるまって 走れぬ橋を走る 探して求めてる時計の針は いつになっても見つからず ただ水の音が鳴り響くだけ 遡っていく日のことを ただ思い出す ふらりと降った雨が恋しい あの人の町にも届いているのだろうか

胸が光る夜に

もうどうしようもならないくらいの ほんの一つの歌が欲しいのです 憧れていたものが湧いてきて 光の粒が落とされた日の夢が 欲しいのです 手に取れば懐かしく 鮮やかな音が欲しいのです もうどうしようもならないくらいの 時間がやってくるのを待っています …

そういうこと

雨の花が咲いている日に ひっそりとピアノを奏でます きっと時間が誘いに来て 私は遠くへ行ってしまうけれど 忘れたあの人のことを思い出して 行ってきます 塩の香りが風を運び 波に揉まれた夜を思い出すでしょう そうでしょうきっと さよなら、私のピアノ …

僕らまあるいボールの上

遠くに連れて行ってくれたあの人 時々まあるいボールの上で思い出す 転がったボールが寂しくて それでも僕は眺めてる 知らない君の横顔を眺める時間が好きなんだ 僕は転がったボールを追いかけた なんてったって 君のボールだからね 青くて黄色いボール 素敵…