2020-08-22から1日間の記事一覧
誰もいなかった 振り向けば誰もいなかった 暗い夜道を駆け抜ける瞬間だけ 息を吸って 胸が熱くなった 震えた足元が 明日の夜明けを待っているようだった 夏の日差しを浴びた野良猫の泣き声で 目が覚めた朝 その日が来るまで僕は眠る この川を渡って今、眠る
これがいいかな あの日がいいかな 選べないから 戻れないから 二つがいいかな でもそれでもやっぱり 一つがいいかな 街角で二人は お迎えを待っているかな それでもいいかな
傘を忘れました あの夜に君と渡った橋の下で買った傘を 長くなった夜に 手を差し伸べた傘に 精一杯の涙を浮かべ その重さや匂いに 身を委ね あなたは地球の夢を見るのです 傘に乗ってぐるりと一回転、2回転 そして二人の長い夜が訪れて 風が吹いて来たときに…