POEM 〜優しい時間〜

ひょんなことから始めちゃいました。詩や文を書くのが好き。気まぐれで書いています。気分は晴れ時々雨、そしてくもり。

2020-02-01から1ヶ月間の記事一覧

ホワイトチョコレート

甘い涙を拭ったら その上着をそこにかけて 古い音楽を流しましょう 誰も知らないこの部屋で 時間が遡るように あなたの温もりが溢れますように ほっとして あなたはそのうち 目が重くなるでしょうね うつらうつらと 同じ言葉を言いながら 会えなかった日のこ…

どこかへ飛ぶ白

ひたすらに音を奏で 時間は驚きながらも 穏やかに響く 一羽の小鳥が飛んできて 時間は息を吐きながらも 手を伸ばす 月へと続く階段を登りながら 時間は希望に音を合わせて 軽やかに鳴り出す 羽の柔らかさに触れながら 時間は花のつぼみに胸を躍らす 昼間に吸…

夜を掬う

夜を掬う その白い手で 夜を掬う 下から上に 上から下へと 一時は泡となって消えた夜を 両手を広げて したたかに掬う 慌てた声に静寂が押し寄せ 幾度も迫った ざわめきに光が差し込んで あなたは夜を掬う

今夜、月が生まれる

幻惑状態になった 目が眩むほどだ 歩けない私は 呆然と立ち止まって 隣の丘を見た あぁ、今夜も月が生まれるんだな そう一言呟いて 飛行船に乗って私は家に帰る

あなたにあるもの

あなたの中にあるものを 探して探してみつけて 掘り下げるほどに 涙が頬につたう あなたの中にあるものは 誰のものでもなく 昨日のあなたのものでもなく ただ遠い過去で待っている 今のあなたなのです 私は過去のあなたを 迎えにいくことがなかなか出来ませ…

誰かに会えるなら

誰かに会えるあの森で 私はひとり、 鍋に細かく刻んだ野菜を 煮込んでスープを作っています でも、周りには誰もいません それでもなめらかな 甘いスープを日が暮れるまで 煮込んでいます 時々、森が暗闇の中に包まれて カラスは鳴き、雨がざぁざぁと降り始め…

飛び降りる

何度も答えて 何度も震えた夢を あなたは駆け足で自分の向こうへと 飛び降りる そこには誰もいない世界が 待っていても 白い花を抱いて 灰色の砂浜へ せーので、ジャンプ きっと夢が見れると思って 大きく、ジャンプ 遅くても早くても しなやかでも ごつごつ…