POEM 〜優しい時間〜

ひょんなことから始めちゃいました。詩や文を書くのが好き。気まぐれで書いています。気分は晴れ時々雨、そしてくもり。

2020-10-01から1ヶ月間の記事一覧

かぜ

遠くの丘に吹く風を追い越して 眠りつく魚を追いかけて 吹き抜ける風に微笑み どこかへ進む足音 地からは花 小さな音が聞こえて また踏み出せる

明日のあなた

それは柔らかいよ それは見えないよ それは届かないよ だからこそ 触れるたびに 不思議と 涙が出てくる あなたの手を あなたの目を 見ている間は 明日あなたを探して そのまた明日 あなたを見つけて 一緒に踊りたい

記憶にない日

どこかへ飛んでいってしまった 白い風船 青い夢を見ていた きっといつか戻るだろうと 誰もが思っていても 雨が降れば また忘れてしまう 優しいあの人に会えるといいな そう願っていた昨日 どこかに消えて ふわふわり 今もどこかで 会える日を待っている

欲しかったものたち

いつのことやら 遠くへ消えて 帰ってこなかった 明日のこと なんのこと 忘れてしまったよ 誰かの声が 聞こえてきた ああ 私もここで一眠りしていたんだな いなくなって さよならしなくても また会える気がしていたから その声をあなたの心でいちど聞いたから

飛ぶ前に

果たしない遠い道が あなたには近く感じられて 不思議と 背中の羽に空気を乗せて ふわっとひらり 転げ落ちるそのしずくが 冷たくて 涙の風にそっと飛ばせば あなたに会いに行ける気がして 祈る今日も ここで祈る あなたを また飛ぶ前に 羽を広げる日に

蒼い

あなたといる時間がうつくしい 心の片隅の溝を埋めるように 星空の隙間をあなたと歩く ふたりで泣いている時間さえもうつくしい ひらりところがって そこからごろん まるまって離れないあなた 眠れない夜のひとときを 長い息を吸って ふっと消えそうな泡にな…

歌えるなら

明日歌えるなら あなたと手を繋いで 不思議な丘へ散歩する 歌うと風が背中を押して 手にはブーケ 足には柔らかな地を踏ませ 二人の指にはささやかな水がぽつり 不思議だねと声に出したら 明日に戻ってしまいそう そんな丘であなたは歌う 虹の奥で夢と踊ろう …

片手に風

誰かの声に手を伸ばすと 返ってくるような光の音 その音がさみしくて 胸に染み渡る風が ほんのりと ぼんやりと色を塗る 明日が一番濃い色よと 伝えてくれたあなた そんなにあなたに 返事を書きます 少し白を、 淡いオレンジを 深く眠りにつく1時の鐘が 響く…

遠くの夢で

あの夢の先で待つ人の姿が 遠くで見える かすかに背伸びしたあの影が ほんのりとゆらりと揺れる そこにあるたった一つの言葉で 夢の続きを話そうか 理由もなく 波の中に入って 潮風が頬に当たる瞬間まで 君と手を繋いでいようか