POEM 〜優しい時間〜

ひょんなことから始めちゃいました。詩や文を書くのが好き。気まぐれで書いています。気分は晴れ時々雨、そしてくもり。

2020-01-01から1ヶ月間の記事一覧

声に出すだけなら

声に出すだけなら簡単なんだ だってそれを美しく考えなくていいのだから いつもそうやって 声に出してきた自分や、あなた、そして この地球のどこかで眠る小さなものたちは みんな声を出しているけれど したいことはそれじゃないって 僕は知っている きっと…

わたし、泳いでいます

わたし、泳いでいます 上から見上げると ただ水しぶきが頬に当たるのを 耐えているように見えるかもしれません わたし、泳いでいます 一緒に泳ぐと 水を飲み込んで 波にさらわれながら もがいているように思えるかもしれません わたし、泳いでいます 隣にい…

いつだって

いつだって 走れる いつだって 歩ける いつだって 踊れる いつだって 悲しめる 君だって 走れる 君だから 走れる 走れないときは 歩ける 歩けないときは 踊れる 踊れないときは 悲しめる 全てのこと 全ての昨日 全ての明日が 全てのきみ きみの全ては いつだ…

きらきら

きらきら光ることってある? 隣の道がきらきら光ったことってある? 朝の光が眩しかったことじゃないよ 隣の道が きらきら光ったことを聞いているんだよ それがいつだったのか どんな色だったのか 教えてほしいな きらきらしてたこと 君から 聞きたいんだ

水の中でぼくは服を脱ぐ

水の中で ぼくは服を脱ぐ 汚れた服を着ていたわけでも この服がぼくを汚したわけでもない 淡い色の服は 泡と共に 下に沈んで なめらかな揺るぎない坂を下る そこを深く辿ると 重い匂いがして なんだか僕は眠くなる そのあと僕は まあるくなって 服と共に ぐ…

それで生きるということ

花を摘んだ日 本を積んだ日 雨が降って泣いた日 思い出し笑いをして生きることにした日 どんな1日もあなたの日 全部全部 飛び越えるためのあなたの日 優しさに慣れた日 どんな1日もあなたの日 それが言葉にならなくても それでいい 少し、少し待ってみようよ

紺碧の君

紺碧の君を思い出す 暗い夜へ飛び出して行った君のことを マフラーはいらないのか、 手袋は持ったか、 時計は持ったか、 寂しくはないのか、 寂しくなったら戻ってこい、 紺碧の君は 何も言わずに ひとりで飛び出した 紺碧の君は 自分の青さを知っている ぼ…

弾けた音

弾けた 樹々の花のもとへ 弾けた 胸の高鳴りをおさえた あの子のそばへ 弾けた 夜に泣くあの子の部屋に 弾けて震えた 泣き出しそうな空へ向かう 鳥の巣へ 地図を手にした旅人は 弾けた音をそっと 与えて隣町へと行く どうぞ、あなたへと 弱い音色が 今日も静…

あなたが未来なら、わたしは過去

あなたが未来なら わたしは過去 振り返れば何度も味わってきた思いを まだ見ぬ1日へと乗せて 隣町へと飛び立たせてくれる わたしが過去なら あなたは未来 二人で見た偶然の夢を 映画館で流すかのように あなたは隣町、異国へと連れて行ってくれる

あなたの行く路を

あなたの行く路は 薄らと雪が積もったような 冬の路ですかと わたしが尋ねたら あなたは いいえ、わたしの行く路は 野原に咲く花をいつか花束にして 二人の愛しているひと同士が その花束を送り合えるような路ですと 答えました それからというもの あなたと…