今日という日にさよならを

僕は歩いた

鉄板の上を

僕はしゃがんだ

道端の花の側で

僕はうつむいた

海岸近くの珈琲屋の前で

僕と並んだ

隣の人が深く涙を落とした

僕の涙に触れて、それを落とした

消えない花を持って

手で掴んで

波が僕たちの背中をさすった

不思議だ

今日という日に

さよならを言わなければならないからだ

目を閉じるのが恐くて

震えていた夢を

ここで僕は眺めている

遠い僕が叫ぶように

眺めている