POEM 〜優しい時間〜

ひょんなことから始めちゃいました。詩や文を書くのが好き。気まぐれで書いています。気分は晴れ時々雨、そしてくもり。

かさぶた

触れると

離れる

離れると

触れていく

ああ、

いまはがれ落ちた

かさぶたがほんの少し

痛くて

でもくっついていたいと

心が叫ぶ

あなたには

届かないかもしれない

 

恋の歌を

口ずさむ

あなた

夜明け前の静寂をのせて 

私は隣で眠る

 

今日は

ここにいようかな

かさぶたになって

はがれていく前に

ちょっとずつ違う

見える景色が

数十度変わっただけの世界に

いただけなのに

あなたの人生がちょっと違う

そばにいたいだけなのに 

甘くやわらかい音は

日差しの向こう

昔の人はどう見えていたのか

分からない道

明日の朝に

また

振り返ってみたい

駆け抜けて

あの日に戻ったら

戻れたらと願っている君のそばで

私は何と声をかけたら

今の君がはしゃぐだろう

笑うだろう

君のその目元に似た人を

見つけた日から離れたない気持ちを

どう噛み砕いたら

明日を迎えられるのだろう

君と同じ色になりたい

誰にも言わなくていいから

君と同じ色になりたい

その儚いドレスが似合う君と

踊って

明日の夜にまた会えたら

このバラバラになった夢も

元の大きさに戻って

遠くへ羽ばたいていける

何の意味があるのかと

君は言うけれど

僕は君の色に

恋をしたい

 

一輪の花がそっと風に揺れる

ふと目を離すと

飛んでいきそうな

儚さかだ

少し君を見ていたい 

でも

僕は旅に出るんだ

荷物は持ったかい

春の日を覚えているかい

君と会える日を僕は待っている