2018-12-10 星ぼし 手先が かじかんだある日の夜 甘くて美味しい実を摘んで 暖炉の側で煮て食べた すぅっと わたしは眠くなって あの日に戻った 涙に濡れた 古い本に ちいさな ちいさな 字が綴られていた そのページを わたしはめくる めくるたびに 針の音が月に響いて 星座が粉々になって 降り注ぐ わたしはまだ 静かに眠っている 古い本に涙をのせて