白い息
眠れないから旅に出た 会えなくなる前に あなたの夢をみにいくの
あなたはいつも足跡を残して 知らない街へ出かけていく 地図なんて持っていないのでしょう
でもね 前に 私たち 寒々とした道を歩いて 二人で旅をしたわ 峠を越えて 白い息がひとつふたつと そのあと消えた
かじかんだ手をあなたに出したの あなた 握ってくれたわ
淡い時間の中に ふたりで 入ったこと それから先は長い夜だったこと
今 あなたは いつも私の二歩先、 それから三歩先を 進むの いつだって 私を追い越していくのよ
待ってと言っても待ってくれない だから 私は後ろから走るの それでいいと思っているけれど
後ろからわたしが 走るの待っているのなら
名もない駅の階段で降りて 待っていて
そこで わたしを