POEM 〜優しい時間〜

ひょんなことから始めちゃいました。詩や文を書くのが好き。気まぐれで書いています。気分は晴れ時々雨、そしてくもり。

手紙

手紙を書いた

随分と長いこと 使っていなかった

ペンシルを タンスの奥から 取り出し

深夜1時、

あなたに向けて ゆっくりと丁寧に 手紙を書いた

あなたは どこにいるのだろう 何を思って

生きているのだろう

そんな言葉を書き綴る

でも 何度書いても

上手に言葉が繋がらなかった

悔しかった

もうペンシルの先が折れていた

途中まで書いた手紙を

ぐちゃぐちゃに

丸めてしまった

時計が一周回った ぐちゃぐちゃに丸まった 便箋を開いた

そのとき 涙が一滴垂れた

最後の一行に

「会いたい」 と書いていたらしい

「あなたに会いたい」と

ここで字が止まっていた

ぐちゃぐちゃの便箋

折れたペンシル

涙で濡れた手で

あなたの写真をそっとなぞる